タイムカード計算ツール 2026年版

始業・終業時刻を入力するだけで勤務時間・残業時間・深夜割増を即計算。法定上限・端数処理ルール・未払い残業代の請求方法・テレワーク勤怠管理を厚労省データで解説。

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タイムカード計算と労働時間管理の基礎知識(2026年版)

タイムカード・勤怠管理の基本

労働基準法では使用者(会社)に対して労働時間の適切な記録・管理義務が課されています。タイムカード・ICカード・スマートフォンアプリ・システムログなど様々な方法で勤怠管理が行われていますが、いずれも「始業・終業時刻の正確な記録」が求められます。

労働時間の基本ルール

区分法定上限割増賃金
法定労働時間1日8時間・週40時間基本賃金(割増なし)
時間外労働(残業)月45時間・年360時間25%以上の割増
深夜労働(22時〜5時)制限なし(残業と重複可)25%以上の割増
休日労働週1日の法定休日35%以上の割増
月60時間超の残業特別条項あり50%以上の割増

端数処理のルール(5分・15分単位)

【タイムカードの端数処理に関する法的ルール】 厚生労働省通達で認められている端数処理: 1日の勤務時間の計算:30分未満切り捨て・30分以上切り上げは違法 (必ず1分単位で計算するか、労働者に有利な方向で処理する) ただし「1ヶ月の合計時間」での端数処理は以下が認められる: ・1ヶ月の合計労働時間の30分未満切り捨て・30分以上切り上げ → 毎日15分単位で切り捨てると実質的な賃金カットになるため注意! → 会社が「15分単位・30分単位」で勤務時間を切り捨てている場合は 未払い賃金の請求ができる可能性があります

2024年の残業時間上限規制(36協定)

2019年から大企業・2020年から中小企業に適用された「働き方改革関連法」により、残業時間に法的な上限が設けられました。原則として月45時間・年360時間を超える残業は違法です(特別条項がある場合は月100時間未満・年720時間以内)。2024年4月からは建設業・ドライバー・医師にも適用範囲が拡大されました。

💡 タイムカードの正しい活用法:①始業・終業時刻は正確に打刻する②サービス残業(タイムカードを打刻した後も働く)は厳禁③未払い残業がある場合は2年以内(2020年4月以降は3年以内)に請求できる④勤怠記録は自分でもコピー・スクリーンショットを保存しておく

【重要】労働時間は1分単位が原則!端数の切り捨ては違法

「15分単位」「30分単位」で勤怠を管理している会社は少なくありませんが、実はこの端数の切り捨ては原則として違法です。労働時間の正しい計算ルールを知っておきましょう。

労働時間は1分単位が原則

労働基準法第24条の「賃金全額払いの原則」により、働いた分の賃金はすべて支払う必要があります。そのため、労働時間は1分単位で計算するのが原則です。

処理可否理由
1日単位で15分・30分切り捨て❌ 違法切り捨てた分の賃金が未払いになる
切り上げ(労働者に有利)⭕ OK本来より多く払うので問題なし
月単位・残業合計の30分未満切り捨て⭕ 例外的にOK事務簡便のため通達で認められる

例えば、18時定時の会社で18時13分に退勤したのに「18時00分」として13分を切り捨てるのは違法です。正しくは1分単位で計算するか、切り上げて18時15分として扱います。

唯一認められる例外:月単位の残業集計

日単位の切り捨てはNGですが、1つだけ例外があります。1か月の時間外労働・休日労働・深夜労働の各合計に1時間未満の端数がある場合、30分未満は切り捨て、30分以上は1時間に切り上げる処理が認められています(事務簡便のための通達)。

例:1か月の残業合計が20時間15分 → 端数の15分を切り捨てて20時間として計算できる/20時間40分 → 40分を切り上げて21時間として計算する(切り捨てだけ・切り上げだけはNG。両方セットで運用する必要がある)

注意点として、この端数処理は「1日ごと」には使えず、あくまで1か月分を合計した後に適用します。日々の労働時間は1分単位で記録する必要があります。

遅刻・早退の控除も切り捨てNG

遅刻・早退で働かなかった時間分を給与から差し引く(ノーワーク・ノーペイ)こと自体は可能ですが、この場合も1分単位が原則です。「5分の遅刻を15分として控除する」のは、控除しすぎ(賃金の過剰カット)となり違法です。

もし勤怠が切り捨てられていたら

もし勤務先で15分・30分単位の切り捨てが行われていたら、その分の賃金が未払いになっている可能性があります。過去には、大手チェーンが2年さかのぼって数十億円規模の未払い賃金を支払った事例や、裁判で会社に未払い残業代の支払いが命じられた事例もあります。対処法は、①タイムカード・PCログ・業務メールなど働いた時間の証拠を集める、②会社に正しい計算を求める、③労働基準監督署や弁護士に相談する、です。未払い賃金は原則3年分さかのぼって請求できます。

⚠️ 勤怠・残業でお困りの方へ:労働時間の切り捨てや残業代の未払いは、労働基準法違反にあたる可能性があります。一人で抱え込まず、厚生労働省「労働条件相談ほっとライン」や各地の労働基準監督署、法テラスなど、無料の相談窓口を利用できます。証拠を保管したうえで、早めに相談することをおすすめします。
💡 タイムカード・労働時間のポイント:①労働時間は1分単位が原則②1日単位の15分・30分切り捨ては違法③切り上げ(労働者有利)はOK④例外は月単位の残業合計の30分未満切り捨て(切り上げとセット)⑤遅刻早退の控除も1分単位。切り捨てられていたら証拠を集めて相談を。

勤務時間管理の成功失敗パターン

考え方や行動の仕方によって、結果は変わります。よくある傾向を一般論として紹介します。

うまくいきやすいパターンつまずきやすいパターン
出退勤を正確に記録し集計する記録が曖昧で給与計算に齟齬
休憩時間を正しく差し引く休憩を含めて計算しミスする
残業・深夜・休日労働を区別する割増対象を区別せず計算を誤る
記録を保管しておく後で確認できずトラブルに
⚠️ 「正解は人それぞれ」という視点:勤務時間の管理方法は職場や働き方によって人それぞれですが、正確な記録は雇用者・労働者双方にとって重要です。労働時間を正しく集計することで、適正な給与計算とトラブル防止につながります。ここで紹介したのは一般的な傾向であり、最適な選択は一人ひとりの状況によって異なります。

❓ よくある質問

タイムカードの計算で端数はどう処理しますか?
法律上は1分単位での計算が原則です。1日単位での「15分未満切り捨て」は労働者に不利な処理のため違法とみなされる可能性があります。ただし1ヶ月の合計時間の30分未満切り捨て・30分以上切り上げは厚生労働省通達で認められています。上のツールで正確な勤務時間を計算し、賃金の確認にお役立てください。
残業代が払われていない場合はどうすればよいですか?
未払い残業代は過去3年分(2020年4月以降)遡って請求できます。手順は①タイムカード・入退室記録・メール等で残業の証拠を収集する②残業代を計算する③会社に内容証明郵便で請求する④解決しない場合は労働基準監督署への申告・弁護士・社労士への相談——です。会社が「サービス残業は当たり前」という場合でも、違法であることを認識してください。労働基準監督署への相談は無料です。
みなし労働時間制とは何ですか?
みなし労働時間制とは「実際の労働時間に関わらず、あらかじめ決めた時間を働いたとみなす」制度です。外回り営業(事業場外みなし)・研究・企画・クリエイター等(専門業務型裁量労働)・経営幹部等(管理監督者)に適用されます。ただしこの制度でも「深夜労働」「休日労働」の割増賃金は適用されます。また「管理監督者の地位を利用した残業代不払い」は違法(名ばかり管理職問題)として問題になるケースがあります。
休憩時間は労働時間に含まれますか?
休憩時間は労働時間に含まれません。労働基準法では①6時間超の労働:45分以上の休憩②8時間超の労働:1時間以上の休憩——が義務付けられています。「昼休みに電話当番をさせられる」「休憩中も業務連絡を受ける」という場合は実質的な労働時間とみなされる可能性があります。休憩時間は「業務から完全に解放された時間」でなければなりません。
アルバイト・パートもタイムカード計算は同じですか?
アルバイト・パートも正社員と同様の労働基準法が適用されます。所定労働時間を超えた場合の残業代・深夜労働割増・休日労働割増はすべて同じルールです。また雇用期間が2ヶ月超・週20時間以上・31日以上の雇用見込みがある場合は雇用保険に加入義務があります。週30時間以上(または正社員の4分の3以上)の場合は社会保険(健保・厚生年金)への加入も必要です。
在宅勤務・テレワークの労働時間管理はどうすればよいですか?
テレワーク時の労働時間管理は①PC・システムへのログイン・ログアウト記録②始業・終業時のメール・チャットでの報告③タイムレコーダーアプリの使用——などで行います。厚生労働省の「テレワークガイドライン」では、テレワークでも労働基準法の適用が変わらないことを明記しています。「テレワークだから残業代不要」は違法です。また「中抜け時間」(育児・家事等による一時的な業務離脱)は労使合意で休憩時間にすることができます。
深夜労働(22時〜5時)の割増賃金はいくらですか?
深夜労働(22時〜翌5時)は基本賃金の25%以上の割増が必要です。さらに深夜時間帯に残業も重なる場合は残業割増(25%)と深夜割増(25%)が合算されて50%以上の割増になります。休日の深夜労働は休日割増(35%)と深夜割増(25%)の合算で60%以上の割増になります。深夜シフトが多いアルバイト・看護師・工場勤務の方は深夜割増が給与計算に正しく反映されているか確認することをお勧めします。
有給休暇の取得日は労働時間に含まれますか?
有給休暇の取得日は「休暇取得日」であり、タイムカードの労働時間計算には含まれません(実際に働いていない日)。しかし有給休暇取得日は「通常の賃金・平均賃金・標準報酬日額」のいずれかで賃金が支払われます。月の残業時間の計算(36協定の管理)にも有給休暇日は含まれません。有給休暇は労働者の権利であり、使用者は年5日の有給休暇を必ず取得させる義務があります(労働基準法)。
月の残業時間が45時間を超えています。問題ですか?
36協定(時間外労働に関する協定)がある場合でも、原則として月45時間・年360時間が上限です。特別条項がある場合は月100時間未満・複数月平均80時間以内まで認められますが、年6回を超えることはできません。月45時間を超える残業が常態化している場合は①会社に36協定の内容確認を求める②違反がある場合は労働基準監督署に申告する——という対応が可能です。長時間残業は過労死のリスクもあるため、早めに対処することが重要です。
タイムカードを改ざんされた場合はどうすればよいですか?
タイムカードの改ざん(会社が勤務時間を短く書き換えるなど)は労働基準法違反・場合によっては刑事犯罪(文書偽造等)に当たります。対策として①自分のスマートフォンで毎日出退勤時刻を記録する②PC・システムのログイン履歴をスクリーンショットで保存する③同僚や上司とのメール・チャット記録を保存する——が有効です。改ざんの証拠がある場合は労働基準監督署への申告・弁護士・社労士への相談をお勧めします。

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